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歯科材料の市場推移(CAD/CAM冠用材料 2026年2月)

2014年4月に保険導入されたCAD/CAM冠は、小臼歯から大臼歯、そして前歯へと適応範囲が段階的に拡大され、2022年4月にCAD/CAMインレーも保険適用となりました。さらに2023年12月にはPEEKを使用した大臼歯用のCAD/CAM冠用材料(Ⅴ)が保険適用となりました。
近年の市場はどのように推移しているのか、株式会社アールアンドディから発刊された「歯科機器・用品年鑑2026年版」より、市場推移を見ていきたいと思います。

小臼歯CAD/CAM冠は、微増推移しています。

小臼歯CAD/CAM冠の市場は次のグラフ(メーカー出荷数量ベース)のとおりです。数量の構成は、CAD/CAM冠用材料(Ⅰ)9.3%、CAD/CAM冠用材料(Ⅱ)90.7%と推定されています。

出典:株式会社アールアンドディ 歯科機器・用品年鑑2026年版

 

小臼歯用ハイブリッドレジンブロックは2024年度に339.6万個が出荷されており、前年度が318.1万個であったため、前年度比で約6.8%の微増となりました。2022年度以降、伸び率は抑えられており、2025年度も微増と予測されています。
CAD/CAM冠市場全体では、小臼歯用ハイブリッドレジンブロックが出荷数量ベースで最も高い割合を維持しています。

小臼歯用ハイブリッドレジンブロックは、参入メーカーの増加に伴い、販売競争の激化により低価格化が加速しました。

2020年4月の診療報酬改定では、機能区分がCAD/CAM冠用材料(Ⅰ)と(Ⅱ)に細分化され、このうちCAD/CAM冠用材料(Ⅱ)の方が求められる機械的強度が高くなりました。当初CAD/CAM冠用材料(Ⅱ)の材料点数は(Ⅰ)に比べて高い設定でしたが、2022年4月の改定以降、CAD/CAM冠用材料(Ⅱ)の材料点数の方が低い設定となっています。

CAD/CAM 冠用材料の材料料推移(単位:点)

 

出典:株式会社アールアンドディ 歯科機器・用品年鑑2026年版

 

CAD/CAM冠用材料(Ⅰ)では、金額・数量ともにヤマキンがトップシェアとなりました。

大臼歯CAD/CAM冠は、大幅に市場が拡大しています。

出典:株式会社アールアンドディ 歯科機器・用品年鑑2026年版

 

24年度のCAD/CAM冠用材料(Ⅲ)の市場規模は、昨年度に比べて大幅に拡大しています。大臼歯用ハイブリッドレジンブロックは2024年度に233.4万個が出荷されており、前年度が146.7万個であったため、前年度比で約59.1%の増加となりました。

2023年12月には、材料にPEEKを使用したCAD/CAM冠が保険適用となりました。2024年6月からはCAD/CAM冠用材料(Ⅲ)が金属アレルギー患者以外へも条件付きで第二大臼歯へ適応範囲が拡大され、CAD/CAM冠用材料(Ⅲ)を大臼歯に使用する場合のエンドクラウンも保険適用されたこともあり、大きく伸びています。

出典:株式会社アールアンドディ 歯科機器・用品年鑑2026年版

 

なお、2024年度ヤマキンの大臼歯用ブロックはトップシェアであり、シェア率は出荷金額ベースで26.1%、出荷数量ベースで30%でした。
今後、CAD/CAM冠およびCAD/CAMインレーの算定条件の見直し、光学印象の適応範囲の拡大や、CAD/CAMシステムでブリッジ製作を可能にする材料の保険適用などが期待されています。

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