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この記事は歯科医療関係者のみご覧ください。〈一般のみなさまへの情報提供を目的としたものではありません〉

2020年4月の診療報酬改定(CAD/CAM冠)について

2020年3月5日に厚生労働省Webサイトにて、2020年4月の診療報酬改定に関する省令が公開され、CAD/CAM冠の保険適用の改定予定内容が明らかとなりました。

2020年4月の診療報酬改定のうち、CAD/CAM冠については次の2点がポイントです。

  1. CAD/CAM冠(小臼歯)の機能区分の細分化
  2. 大臼歯適応範囲の拡大

この記事は2020年3月5日の厚生労働省令・告示・通知等をもとに作成しております。
確定した改定内容については、2020年4月の官報をご確認ください。

1.CAD/CAM冠(小臼歯)の機能区分の細分化

2020年4月に見込まれる改定内容のうち、小臼歯用の材料については機能区分がCAD/CAM冠用材料(Ⅰ)、(Ⅱ)に2分化されます。

このうちCAD/CAM冠用材料(Ⅱ)の方が求められる機械的強度の高い「高強度版」とされています。

機能区分の新旧対応表(小臼歯)

【典拠】
・保医発0305 第12号 特定保険医療材料の定義について 令和2年3月5日
・厚生労働省告示第6 号 特定保険医療材料及びその材料価格(材料価格基準)の一部を改正する件 令和2年3月5日

 

(Ⅱ)の材料点数は(Ⅰ)に比べて高いことがわかります。

これは、少なくともヤマキンの知りうる範囲で18社あるレジンブロックメーカーの小臼歯用レジンブロックを、定義を満たす機械的強度の高い製品と、そうでない製品に分け、その市場価格差を反映したものとみられます。

2.大臼歯適応範囲の拡大

CAD/CAM冠の適応範囲が上顎第一大臼歯まで広がる見込みです。

なお、適応範囲が拡大される上顎第一大臼歯においても、「上下顎両側の第二大臼歯が全て残存し、左右の咬合支持がある患者に対し、過度な咬合圧が加わらない場合等において」算定できるという条件は従来の下顎第一大臼歯と同様です。

CAD/CAM冠の対象拡大の改定

【典拠】
・厚生労働省保険局医療課:令和2 年度診療報酬改定説明資料 令和2 年度診療報酬改定の概要 (歯科)令和2 年3 月5 日版

大臼歯については、小臼歯と比較して材料の強度が必要であることから、対象となる材料には、従前どおり高い物性が定義づけられています。

トレーサビリティシールを歯科技工録または歯科技工指示書、診療録に貼付し管理することも同様です。

また、機能区分名は、CAD/CAM冠(小臼歯)の機能区分の細分化に伴い、「CAD/CAM冠用材料(Ⅱ)」から「CAD/CAM冠用材料(Ⅲ)」に変更となります。

機能区分の新旧対応表(大臼歯)

【典拠】
・保医発0305 第12号 特定保険医療材料の定義について 令和2年3月5日
・厚生労働省告示第61号 特定保険医療材料及びその材料価格(材料価格基準)の一部を改正する件 令和2年3月5日

 

今回の改定によって、CAD/CAM冠が適応できる範囲は次の図のとおりです。

今後、CAD/CAM冠の適応範囲が日本歯科審美学会から提案された前歯部などに拡大されることが期待されます。

 

CAD/CAM冠適応範囲

 

上顎第一大臼歯の咬合については、有限要素法による強度解析を2020年4月発行予定の「歯科用デジタルハンドブック2」に詳しく掲載いたします。ぜひご一読ください。

今回ご紹介した内容の詳細は「歯科用デジタルハンドブック号外」でご覧いただけます。

歯科用デジタルハンドブック号外
https://www.yamakin-gold.co.jp/yn/wordpress/wp-content/uploads/2020/04/wm006_hoken05.pdf