
【歯科技工Q&A】ゼオセライト オペーク陶材 -練和・塗布編-
【Q1】スーパーオペーク陶材、シェードオペーク陶材の特徴や効果が知りたい。
それぞれ次の特徴や効果があります。
- スーパーオペーク陶材
接着効果の向上とメタルの酸化膜の違いによる色調補正を目的とした1次オペーク専用陶材です。塗布する厚みは、メタルの酸化膜の色調によって調整してください。
ゼオセライトでは必ずすべてのシェードの1次オペークとしてスーパーオペーク陶材を塗布、焼成してください。 - シェードオペーク陶材
2次オペーク陶材の塗布、焼成に使用します。2次オペーク陶材からは、それぞれのシェードのオペーク陶材を選択してください。シェードオペーク陶材には、蛍光特性※を持たせています。
※ゼオセライトではスーパーオペーク陶材を除くすべての陶材に蛍光特性を持たせています
それぞれの塗布する厚みは【Q5】理想的な厚みが知りたい。をご参照ください。
【Q2】スーパーオペーク陶材、シェードオペーク陶材の粘度調整方法を知りたい。
次の手順で調整してください。
- 撹拌
容器内のオペーク陶材を金属製ではない※スパチュラ(以下、スパチュラ)で、全体が均一なペースト状になるように攪拌します。※金属製のスパチュラは金属片などのコンタミが入る可能性があるため避けてください。
- 練和
必要分だけ練板に取り出し、スパチュラで気泡をすり潰すように練和します。
容器内で攪拌したままの状態では気泡が混入している可能性があります。 - 粘度調整
硬く、塗布が困難※な場合は粘度を調整します。※出荷時のオペーク陶材は、粘度調整が行えるように少し硬めに調整しています。
-
1.少量のオペークリキッドを練板上に滴下します。
-
2.オペークリキッドをオペーク陶材に加えて粘度を調整します。
スパチュラの先端に少量オペークリキッドをとり、オペーク陶材を練和しながら少しずつ粘度調整を行います。
-
オペークリキッドは容器内や練板上のオペーク陶材には直接滴下しないでください。極端に軟らかくなるなど、適度な調整ができなくなる場合があります。
オペーク陶材は必ずオペークリキッドで希釈してください。
動画でご確認ください。
【Q3】スーパーオペーク陶材、シェードオペーク陶材の塗布に適した粘度が知りたい。
次の状態を目安に調整してください。
- スーパーオペーク陶材の場合
練和したスーパーオペーク陶材をスパチュラで持ち上げた際に、練板上のスーパーオペーク陶材とスパチュラとの間に小さな山ができ、徐々に痕跡が消える程度の状態が目安です。この状態に調整すると、スーパーオペーク陶材が垂れることなくスムーズに塗布できます。 - シェードオペーク陶材の場合
スーパーオペーク陶材よりもわずかに硬めに調整してください。
この状態に調整すると、1回の塗布・焼成でも均一な厚み、色調で焼成することができます。
動画でご確認ください。(0:50あたりから)
【Q4】スーパーオペーク陶材、シェードオペーク陶材塗布時の注意点が知りたい。
塗布の注意点は次のとおりです。
細い丸筆やジルコニアボール、ガラスボールなどを使用して塗布します。
塗布後、塗布跡が残らないようにコンデンスを行ってください。
コンデンスによって生じたマージン部の引けや隅角部のメタル色が見える付近には、少量のオペーク陶材を一層追加し、再度コンデンスを行います。
練板に残ったオペーク陶材は容器に戻さないでください。コンタミ混入の原因となります。
また、スパチュラや筆などに残った水分をオペーク陶材に混入させないようにしてください。
【Q5】スーパーオペーク陶材、シェードオペーク陶材の理想的な厚みが知りたい。
次のような厚みにしてください。
- スーパーオペーク陶材
- 濃い酸化膜のメタルの場合
メタル色が遮蔽される程度の厚みに焼成されている状態。スーパーオペーク陶材塗布(左)焼成後(右)
- 淡い酸化膜のメタルの場合
メタル色が透ける程度の厚みに焼成されている状態。スーパーオペーク陶材塗布(左)焼成後(右)
- 濃い酸化膜のメタルの場合
- シェードオペーク陶材
1度の焼成で下地のメタル色とスーパーオペーク陶材の色調が遮蔽できる、最低の厚みに仕上がっている状態。シェードオペーク陶材塗布(左)焼成後(右)
管理医療機器 ゼオセライト 歯科メタルセラミック修復用陶材 認証番号:221AABZX00172000
製造販売元:YAMAKIN 株式会社 〒781-5451 高知県香南市香我美町上分字大谷 1090-3