Q&A

この記事は歯科医療関係者のみご覧ください。〈一般のみなさまへの情報提供を目的としたものではありません〉

【歯科技工Q&A】ルナウィング ボディレジン①

【Q1】ルナウィングのボディレジンの操作性について特徴が知りたい。

A

ルナウィングは、デンティン系とエナメル系で光重合前の稠度(粘性)が異なります。

デンティン系(サービカル、オペークデンティン、デンティン)よりもエナメル系(エナメル、エナメルHS、トランスエナメル、トランスルーセント、エフェクト)の稠度を約30%軟らかく設計しています。

デンティン系は、指状構造に代表される複雑な形状を再現し易く、その形状を維持できる稠度となっています。
エナメル系は、稠度を軟らかくすることで指状構造の谷間になじみ易く、気泡混入を抑制できるよう設計しています。

エナメル系は、ペーストタイプ以外にハードタイプもラインアップしております。ハードタイプについてはQ4を参照してください。
【Q4】エナメル系のハードタイプとペーストタイプの違いが知りたい。

【Q2】ボディレジンのフロータイプとペーストタイプとの違いが知りたい。

A

フロータイプは、ペーストタイプの稠度(粘性)を軟らかくしたものです。

フロータイプは押出すタイプのシリンジ入りです。先端ノズルの内径はφ0.7mmと細く設計しており直接塗布が可能です。

フロータイプ

 

参考:ルナウィングにフロータイプが登場!
https://www.yamakin-gold.co.jp/yn/wm003_lw/

【Q3】フロータイプは、どのような用途で使用しますか。

A

フロータイプは適度な流動性があるため、気泡修正やキャラクタライズなどの部分的な使用を目的としています。

ペーストタイプと比べ重合収縮が大きく、広範囲の使用はできません。厳選した色のみをラインアップしています。

フロータイプのラインアップ

 

【Q4】エナメル系のハードタイプとペーストタイプの違いが知りたい。

A

ハードタイプは、エフェクトを除くエナメル系の光重合前の稠度(粘性)をデンティン系に合わせたものです。

エナメル系ペーストタイプの稠度は、デンティン系よりも約30%軟らかい設計ですが、光重合後の硬さは全て同じです。

光重合前の稠度

 

ハードタイプは色表記に「Hard」が付きます。

例)E2 Hard,E2 HS Hard

ルナウィング ハードタイプラインアップ

 

【Q5】エナメル系のハードタイプは、ペーストタイプとどのような使い分けをしますか。

A

特に使い分ける必要はなく、併用しても問題ありません。

ペーストタイプとハードタイプの違いは、光重合前の稠度(粘性)のみです。光重合後の物性は同等なため操作感の好みでお選びいただけますが、次のような使い分けができます。

併用とは、双方を混練して使用するのではなく、1歯の築盛で部位によって使い分けることを意味します。

  1. 指状構造の有無による使い分け

    エナメル系のペーストタイプは、稠度を軟らかく設計しておりデンティンとのなじみが良いため、指状構造の谷間に圧入する(押し込む)ように築盛でき、気泡の混入を抑制します。
    指状構造の谷間に築盛した後や、指状構造を付与しない築盛の場合はハードタイプを使用するとデンティン系と同等の操作感でエナメルを築盛できます。

    指状構造の有無

     

    マメロンの隙間にエナメルが流れ込むイメージ

     

  2. 築盛時の環境温度による使い分け

    ルナウィングの推奨使用温度範囲は、20~25℃です。
    光重合前のレジンの稠度は、温度上昇に伴い軟らかくなり、25℃を超えるとその変化率が大きく、30℃以上では特に軟らかくなります。
    環境温度の変化などで操作性が軟らかく扱いづらいと感じる場合は、ハードタイプをお試しください。

    使用環境温度の影響については、次のQAも参照してください。

    ルナウィングの稠度(粘性)は、環境温度によって、どの程度影響をうけますか。
    https://www.yamakin-gold.co.jp/yn/qa005-2_lw/

    ルナウィングの操作性は、環境温度によって、どの程度影響をうけますか。
    https://www.yamakin-gold.co.jp/yn/qa005-2_lw/

管理医療機器 ルナウィング 歯冠用硬質レジン 認証番号:218AABZX00035000
製造販売元:YAMAKIN 株式会社 〒781-5451 高知県香南市香我美町上分字大谷 1090-3