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この記事は歯科医療関係者のみご覧ください。〈一般のみなさまへの情報提供を目的としたものではありません〉

ケルンデンタルショーに行ってきました~歯科業界の最新情報

IDSケルンデンタルショーに行ってきました。【前編】

歯科業界の最新情報を目にしてきました。

IDSケルン国際デンタルショーとは。
2年に1度開催されるケルンデンタルショー。

今回は、59ヵ国から2,199社が出展し、157ヵ国から15万5,000人の業界関係者が来場しました。(主催者WEBサイト)
デンタルショーの展示面積は163,000㎡と言いますから、実に東京ドームのグラウンド面積の12.5倍。
東京ビッグサイトの屋内展示場すべてを合わせても、総展示面積95,420㎡ということなので、「歯科」で埋め尽くされたその広さは、想像を超えるものがありました。

日本未入荷の製品があちこちに!

広い会場では、ありとあらゆる「歯科」に関係する製品やサービスが展示されています。
近年、日本でも導入が著しいCAD/CAMに関連する製品は、前回以上に機器や材料の展示が増えた感があります。
日本未入荷のこのような製品も展示されており、日本国内で発表されるのかどうか、期待が高まります。

日本が誇るCAD/CAM切削機のひとつ、ローランドの最新機種も海外に向けて紹介されていました。

切削用材料はヤマキンなど、国内外の各社のハイブリッドレジンブロックが、切削機メーカーのブースでも紹介されていました。
また、ジルコニア材料では、多層のディスクが紹介されており、簡単に審美的修復物ができるという触れ込みのものが見られました。
製品や技術のトレンドはいま…
補綴関連の技術では、CAD/CAMシステムのほかには、3D積層が注目されていました。

◎3D積層

この画像は、あるメーカーのブースで展示されていた、コバルトクロムにレーザーを照射し、焼結させる技術の紹介です。
20時間に384ユニットの製作ができるというもので、層の厚さは20ミクロンとのことです。

3D積層には、いろいろな国からさまざまな技術が紹介されており、強度や精度などさまざまな検討が行われ、技術の進歩が顕著な分野です。

例えば光造形樹脂では、精度の観点からteq(仮歯)程度での使用が主の様でしたが、色調のグラデーションを自由につけられるメリットが注目されていました。
レーザー照射法も光造形法も、その特徴を生かした積層技術のさらなる進歩が期待されます。

◎口腔内スキャナ

さらに、印象採得のための口腔内スキャナはますます小型化し、使いやすさやスキャニング精度が高まっています。
これからの数年間という比較的短期間で、口腔内スキャナの普及が急速に広まると実感しました。

◎視覚効果による情報提供

また、製品紹介にVR(仮想現実)やAR(拡張現実)を用いたり、中には治療用に製品化したりと、夢の技術も少しずつ歯科領域で利用されるようになってきました。