
【歯科技工Q&A】レジン エアバリアー材/レジン スペーサー/レジン セパレーター
【Q1】レジン エアバリアー材の用途が知りたい。
硬質レジン表面と空気の接触を遮断し、未重合層を低減するために使用します。
光重合後の硬質レジン表面には空気中の酸素により未重合層が残ります。
レジン エアバリアー材(以下、エアバリアー材)を塗布・光重合すると、薄い被膜を形成し、硬質レジンを空気から遮断し、さらに成分に重合促進剤を含むため未重合層を大幅に低減することができます。
築盛中は、未重合層があることで追加築盛するレジンがきれいになじみます。しかし表面に未重合層があると研磨で光沢が得られません。最終光重合時にはできる限り未重合層を残さず、完全に重合させるためエアバリアー材を塗布します。
形態修正時に硬質レジン表面を研削すれば未重合層を除去できると思われがちですが、残留する場合もあります。
さほど研削せず、築盛した形態を残した状態で研磨し完成させたい場合、特に隆線、辺縁を盛り上げて製作した臼歯咬合面などは、前歯部の形態修正と比べ研削量が少なく、未重合層の残留が多くなりがちです。
このような場合にエアバリアー材が効果を発揮し、研磨しやすくなります。
レジン エアバリアー材
【Q2】レジン エアバリアー材の使用方法が知りたい。
次の手順でご使用ください。
- 最終築盛、光重合
最終築盛をおこなったボディレジンを約60秒間(※LEDキュアマスター使用の場合、10秒間)光重合します。
- レジン エアバリアー材(以下、エアバリアー材)の塗布、乾燥
エアバリアー材をボディレジンに直接1滴垂らし、筆※で薄く延ばすように全面塗布します。薄く延ばすと早く乾きます。
塗布後、約60秒間放置し乾燥させます。エアバリアー材は、粘性が高く淡い青緑色をしていますが、乾くと透明になります。※ヤマキンの「平筆」を推奨します
エアバリアー材の内容物
塗布に使用した筆は、乾いて固まる前に水道水でよく洗ってください。
経時変化によって粘性が高くなり塗布しにくい場合、水道水で希釈できま
す。 - 最終光重合
必ずエアバリアー材が乾いたことを確認し、約180秒間(LEDキュアマスター使用の場合、90秒間)最終光重合します。
LEDキュアマスターには、4番のコースにdry(乾燥)60秒、cur(光重合)90秒のプログラムが初期設定されており、エアバリアー材塗布後の乾燥と最終光重合を一度で行えます。
LEDキュアマスターのコースボタン
LEDキュアマスターについてはこちらをご参照ください。
LEDキュアマスター
https://www.yamakin-gold.co.jp/prdct_dental/product/led_cm.html
【Q3】レジン エアバリアー材は使う必要がありますか。
必ず、ご使用ください。
レジン エアバリアー材の塗布により未重合層が大幅に低減するため、形態修正ではバーやポイントにレジンが付着することを抑制できます。また、研磨できれいな光沢が得られるようになります。
レジン エアバリアー材は単品でも販売しております。
【Q4】レジン スペーサーとレジン セパレーターについて知りたい。
それぞれの用途や使用方法をまとめます。
スペーサーとセパレーター
用途や使用方法
適合に影響するため、マージンから0.5~1.0mmの範囲にはレジン スペーサーではなく、レジン セパレーターを塗布します。
ジャケット冠の場合
レジンインレーの場合
掲載パンフレット
パンフレット(ツイニー)
https://www.yamakin-gold.co.jp/technical_support/webrequest/pdf/twiny.pdf
管理医療機器 ツイニー 歯冠用硬質レジン 認証番号:222AABZX00121000
製造販売元:YAMAKIN 株式会社 〒781-5451 高知県香南市香我美町上分字大谷 1090-3LED キュアマスター 一般医療機器 歯科技工用重合装置 届出番号:26B2X10018000017
販売元:YAMAKIN株式会社 〒543-0015 大阪市天王寺区真田山町3番7号
製造販売元:デンケン・ハイデンタル株式会社 〒601-8356 京都市南区吉祥院石原京道町24番地3