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歯科用貴金属合金の種類には、金合金、金銀パラジウム合金、銀合金等があり、
これらによって作られた補綴物は、インレー、クラウン、ブリッジ、金属床、メタルボンドポーセレン(フレーム部分)等の目的に応じた用途に使用されています。
これらの貴金属合金は、補綴物が口腔内で機能を十分発揮するため、強さや硬さ等の機械的性質に加え、色調を伴う審美性、耐食性等が重要となってきます。
さらに今日の歯科補綴物は、アタッチメントやインプラントの上部構造に代表されるような高度な適合精度と耐久性が要求される他、 特に鋳造用合金としては、鋳造が容易で技工操作に適したものであることは言うまでもありません。 また、最近ではアレルギーも多く見られ、為害作用の少ない耐金属アレルギーを考慮した合金への要求も高まってきています。 各合金の性質は、それを構成する純金属から成り立って配合されている添加元素に大きく左右され、ほぼ決定されています。 そこで、これらの基礎的知識を理解するために、各純金属の性質、歯科鋳造用としての金合金、メタルボンド用合金、 金銀パラジウム合金、銀合金で用いられる添加元素の役割を説明します。
【参考文献】
1)日本金属学会編: 金属データーブック 改訂4版. 丸善, 2004, 10-13. 2)Preston-Thomas H. : The international temperature scale of 1990 (ITS-90). Metrologia, 27 : 3-10, 1990. 3)市丸俊夫ほか:歯科用金合金におけるIrおよびRuの微量添加について、歯材器、33(3):194〜200、 1976 4)大野弘機:歯科工誌、17(40)、297、1976 |