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貴金属元素・貴金属合金 ALLOY
貴金属元素の役割 鋳造欠陥 腐食と変色
Q7. インジウムの役割とは?

インジウム
インジウム

・密度:7.28(g/cm3)
・融点:157℃

スズ
スズ

・密度:7.3(g/cm3)
・融点:232℃

 インジウムは、低カラット金合金として約10〜20%程添加させ、銅をインジウムと置換させた種類もあります。 この種の金合金は、銅非含有低カラットにも拘わらず、黄金色を呈する特長を示しますが、 銅添加にみられるような熱処理効果は、それほど期待できません。
 また、インジウム、スズは陶材との化学的結合に必要な酸化物を生成させる目的で、すべてのメタルボンド用貴金属合金に添加されます。 プレシャス系への添加量は、約1%前後ですが、セミプレシャス系になると脱酸効果等による流動性を考慮する目的で、 次第に添加量も増加し、パラジウム系になると融点を下げる効果も働き約5〜10%程になります。
 鉄も同様の効果がありますが、溶解時の酸化等の悪影響が見られるため、添加量は微量程度(約0.1〜0.3%)に制限されます。


図3. 52%Au-Pd-Ag合金の陶材との界面におけるEPMAの線分析

 図3に、実用52%Au-Pd-Ag合金の陶材との界面を分析したものを示しますが、境界においてインジウム、スズが急激に高い濃度になっていることが確認できます。 これは、合金中のインジウム、スズの元素がディギャッシング時に合金表面で選択酸化されたためであり、それによりインジウム、スズの酸化物が陶材焼成時に互いに拡散しながら合金と陶材との化学的結合を強固にします。 また、インジウム、スズ、亜鉛は銀合金の硫化を防ぐにはパラジウムに次いで効果的な元素です。 融点を下げ鋳造性を向上させる性質があるため、金合金や金銀パラジウム合金に比べ銀合金への添加量が多くなります。 金合金、金銀パラジウム合金は溶解時球状になり易いのでが、添加量が多くなる銀合金では球状になりにくく、表面張力が小さくなり、溶湯が薄皮膜状のシワになったようになるため、溶解ルツボに付着し易くなります。 以前は、硫化性の向上、湯流れの改善等の目的でカドミウムが添加されていましたが、現在では毒性元素として使用禁止となっています。
【参考文献】
1)日本金属学会編: 金属データーブック 改訂4版. 丸善, 2004, 10-13.
2)Preston-Thomas H. : The international temperature scale of 1990 (ITS-90). Metrologia, 27 :
     3-10, 1990.
3)市丸俊夫ほか:歯科用金合金におけるIrおよびRuの微量添加について、歯材器、33(3):194〜200、
     1976
4)大野弘機:歯科工誌、17(40)、297、1976

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