Q&A

この記事は歯科医療関係者のみご覧ください。〈一般のみなさまへの情報提供を目的としたものではありません〉

【歯科技工Q&A】ルナウィング 前装冠の色調が濃く感じる場合の対処

完成した前装冠がシェードガイドよりも濃く感じますが対処方法はありますか?

A

次の方法をお試しください。

1.デンティンの厚みが1mm以上の場合

1. エナメルを切縁から歯頸部に向かって薄くなるよう、全体的に築盛してください。
(通常は切縁1/3付近までの築盛を推奨しています)

2. デンティンのシェードを下げて築盛してください。
例えばA3シェードの場合
オペークOA3 + デンティンDA3で濃く感じる場合、
オペークOA3 + デンティンDA2の組み合わせで築盛してください。

 

2.デンティンの厚みが1mm以下の場合

1. エナメルのシェードを下げて築盛してください。
ルナウィング色調構成表にあるエナメルのシェードよりも1ランク下げたエナメルを選択してください。
例えばE4を使用する場合はE3を、E3を使用する場合はE2を選択します。

通常E1を築盛するB1シェードと、E0を築盛するA0シェードの場合は、エフェクトのWE(ホワイトエナメル)や、さらに白く明度の高いHVWE(ハイバリューホワイトエナメル)をお試しください。

 

2. エナメルの築盛範囲を広くしてください。
次の図は隣接面から見た築盛例です。
築盛例の描き方ではデンティンを隣接歯に接触(コンタクト)させて築盛しているように見えるかもしれませんが、実際の築盛時には、上顎中切歯の場合デンティンを天然歯同様に隣接歯から0.5~1mm離して築盛します。
築盛例は歯の真ん中あたりの断面図を描いた図と捉えてください。
デンティンを隣接歯に接触させるように築盛すると、ルナウィングで設計している色調よりも濃くなります。

築盛例(隣接面からみた図)

2層築盛法 築盛例

多層築盛法 築盛例

デンティンの築盛例(破線がエナメルの築盛範囲)

コンタクトレジンタッチの場合

コンタクトメタルタッチの場合

隣接面はエナメルがデンティンを覆うように歯頸部付近まで築盛してください。
切縁1/3付近よりも歯頸部方向にかけて多く築盛することにより白く明度を上げることが可能です。

歯頸部付近まで築盛する築盛例

 

エナメルを隣接面まで築盛しない場合、ルナウィングで設計している色調よりも濃くなります。

隣接面まで築盛しない築盛例

 

築盛例にあった多層築盛法のようにトランスルーセントを築盛する場合は、トランスルーセントの築盛量が多くなるとエナメルの築盛量が少なくなり、白さが抑えられます。
その結果デンティンの色調が表面に強く現れ、色調を濃く感じる傾向があります。
その際は、トランスルーセントよりもエナメルの築盛量を多めにするよう調整してください。

3. 光重合時間を厳守する
エナメル、トランスルーセントは、築盛時に気泡の混入などが確認できるよう、透明度を高く調整しており、定められた時間光重合することで、本来の色調に落ち着きます。
重合時間の不足や、光重合器の中で製作物が傾くなどして光が十分に照射されなければ、透明度が残った状態となり、デンティンの色調が表面に強く現れ、濃くなります。

また光重合が不足すると、様々なトラブルが発生する可能性もあります。
数回に分けて築盛する場合の光重合(予備重合)は、それぞれ60秒(10秒)で構いませんが、築盛が終了した時点で、最終光重合を必ず180秒(90秒)行ってください。

LEDキュアマスターを使用した場合の重合時間です。

 

ルナウィングの光重合時間は次のとおりです。

ルナウィングの光重合時間

 

この記事は過去に発行したQ&Aを再編集したものです。

管理医療機器 ルナウィング 歯冠用硬質レジン 認証番号:218AABZX00035000
製造販売元:YAMAKIN 株式会社 〒781-5451 高知県香南市香我美町上分字大谷 1090-3

一般医療機器 LEDキュアマスター 歯科技工用重合装置 届出番号:26B2X10018000017
販売元:YAMAKIN株式会社 〒543-0015 大阪市天王寺区真田山町3番7号
製造販売元:デンケン・ハイデンタル株式会社 TEL 075-574-1000