操作説明
スーパーエイジェントG-U SUPER AGENT G-U
4 ディギャッシング・ピックリング(酸処理)有無
  ■下記の項目をクリックするとジャンプします。
  Q1 必ず必要とされるメタルの種類は?
Q2 ディギャッシングを必要としないメタルの種類は?
Q3 他メーカーのメタルで必ずディギャッシングを必要とされるメタルの種類は?
Q4 前ろう着後のディギャッシングの有無は?
Q5 前ろう着箇所に用いた際の注意点は?
Q1 必ず必要とされるメタルの種類は?
   

クインテスイエロー・ゼオメタル87・スーパーエクセレント・エクセレント95(販売終了)、この4種類はディギャッシング後に酸処理を行い、スーパーエイジェントG-Uを塗布します。

クインテスセラフィー・ゼオメタル53・クインテス52・オーシャンリベンジ・オーシャン52・トレンド40・トレンドスパークル・トレンドK-1・ゼオメタルST・ステイタスについてはディギャッシングを行い、スーパーエイジェントG-Uを塗布します。

クインテスイエローは、酸化膜層が厚く生成されるために、フッ化水素によりピックリングを行わなければ、ペーストとの『ぬれ』性が悪く、接着面から剥離する危険性があります。
ゼオメタル87・スーパーエクセレント・エクセレント95(販売終了)については、比較的ペーストとなじみ易いですが、酸化膜層が厚く生成されがちであり、Zクリーンや希硫酸でピックリングを行うなど同様の注意が必要です。(図2-A、B)
また、ピックリング後は、必ず蒸留水で超音波洗浄(2〜4分間)を行ってください。

グローリL・グローリホワイトの2種類は、酸化膜層が厚く生成され、接着界面から剥離する危険性があることからディギャッシング後にアルミナサンドブラスト処理を2〜3気圧で行い、アルミナサンドブラスト処理後は、必ず蒸留水またはアルコールで超音波洗浄を行ってください。
       
  図2-A.
スーパーエクセレントのアルミナサンドブラスト後のSEM像
(×10,000)
  図2-B.
図2-A処理後、デギャッシングを行った後のSEM像
(×10,000)
  図2-C.
図2-B処理後、パラクリーンでピックリングを行った後のSEM像(×10,000)
 
Q2 ディギャッシングを必要としないメタルの種類は?
    スーパーエイジェントG-Uを塗布する場合、クインテス87・ブレンディN-78(販売終了)・クリスタルハードSG・スーパークリスタルKP-5のディギャッシングを行っても酸化膜が黒っぽく生成されないプレシャスメタルに関しては、ディギャッシングを必要とはしません。

ディギャッシングを必要としないメタルにおいても、鋳造後面粗れを生じたり鋳巣が多い場合には、メタルの種類に限らずディギャッシングを行う方が効果的です。
ページトップへ
Q3 他メーカーのメタルで必ずディギャッシングを必要とされるメタルの種類は?
   本品は、自社合金に使用することを目的として開発されており、他社製品に対しての使用については推奨しておりませんが、以下の製品については検討を行いましたのでご参照ください。
  ● KIKウイング・アスペン・オプション→ディギャッシング後にアルミナ処理
  ● セラミックゴールドEX→ディギャッシング後にフッ化水素で超音波洗浄(15〜20分程度)
     (または、ディギャッシング後にアルミナ処理を行っても良い。)
 特に酸化膜の強いメタルの種類は、必ずディギャッシングを行い、その後アルミナサンドブラスト処理(50μm)を2〜3気圧で行って酸化膜を除去してください。なお、プレシャス系合金においては、フッ化水素によるピックリングを行った方が効果的に酸化膜を除去することができる場合があります。

鋳造の際に鋳巣やブローホールを生じている場合や、鋳肌あれが生じている場合には、必ずディギャッシングを行い、必要に応じて酸処理またはアルミナサンドブラスト処理によって酸化膜を除去し、その後に蒸留水またはアルコールで超音波洗浄(2〜3分間)を必ず行ってください。
ページトップへ
Q4 前ろう着後のディギャッシングの有無は?
   前ろう着後は、必ずディギャッシングを行い、前ろう材の処理に従ってください。
ページトップへ
Q5 前ろう着箇所に用いた際の注意点は?
   一般的に前ろう材は、接着力が弱い傾向にあることから、スーパーエイジェントG-Uを使用することによって接着効果を向上させる事が期待できます。なお、スーパーエイジェントG-Uの塗布焼成後に前ろう着箇所が褐色や黒色に変色した場合には、変色箇所をアルミナサンドブラスト処理(2〜3気圧)によって酸化膜を除去し、蒸留水またはアルコールで超音波洗浄を行った後に再塗布・再焼成を行ってください。

この場合、最初に焼付けたスーパーエイジェントG−U層は削り取る必要はありません。
ページトップへ